[UPDATE1]Kindle シリアルコンソール用の接続キットを作る

03 14, 2010
Kindle3については、こちら(Kindle3の自作シリアル接続アダプタを作ってみた)をご覧ください。
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フォントハック等、いつ文鎮化するか分からないKindleの強い味方がシリアルコンソール接続。「ド素人がKindle2のシリアルコンソールに挑戦」でなんとか出来たものの、裏ぶたを全部外してリード線を剥いてセロハンテープで端子に貼り付ける方法はさすがにに不便だし、ZIFケーブルの必要な線を出してICピンクリップでつまむ方法も強度に難あり。細いZIFケーブルの1本の線をICピンクリップで挟むものだからすぐにヨレヨレになってきてしかも時々接触が悪かったりする。そこで思い切ってZIFケーブルとUSBシリアル変換モジュールを接続するためのキットを作ってみたのでその備忘録。

Kindle_SC_kit1.jpg
※基板裏には絶縁テープで対策済み


<注意喚起情報>
Kindleの裏ぶたを外したり基板や端子がむき出しになるため物理的な破損、静電気等によるショート等の可能性がある。自己責任である。


電子工作は、遠い昔に中学校時代に授業でラジオを組み立てたことがある程度。半田コテを握るのはそれ以来の事件だ。全てにおいて慣れない作業の連続でほんとにしんどかった。今回も @ytsuboi さんのブログから"Kindleのシリアルコンソールをきれいに引き出してみた"を参考にさせていただいた。

材料を揃える
前回同様にどこで売ってるのか分からないとこからスタート。基板とかコネクタ、絶縁テープはネット経由で注文。ハンダのような工具類は家電量販店で購入した。
  • 基板:サンハヤトCK-4 コネクター変換基板 SMTコネクタ0.5mmピッチ50ピン
  • コネクタ:FFCコネクタ(SMT)0.5mmピッチ40ピン
  • 半田コテ
  • ハンダ
  • はんだ吸取線
  • 絶縁耐熱テープ
  • Tピン穴径0.7mm
  • 双眼ヘッドルーペ(I.L.K. BM-115W)

Kindle_SC_kit2.jpg

Kindle_SC_kit3.jpg

Kindle_SC_kit4.jpg

Kindle_SC_kit5.jpg


基板とコネクタが届いて、ひっくり返りそうになった。0.5mmピッチなので定規の1mm目盛りに2本のピンがあることになる。工具類は基板とコネクタの大きさをイメージしながら選んだが、とてもこの太いコテ先ではムリだろうなと思いつつ(それで「小手先」っていうのか?)裸眼では耐えられないので、双眼ヘッドルーペも購入した。さらに「はんだ吸取線」なるものが置いてあったので購入した。ハンダ付けして余ったハンダを吸い取ってくれる奇跡のアイテム。これがなければ完成していなかった。

基板の裏側から出してICピンクリップで摘むピンは双眼ヘッドルーペを購入するときに東急ハンズの手芸コーナーにあったのでちょうどいい大きさと思って購入した。秋葉原でちゃんとしたものが売ってるとは思うがそういうモノを置いている店がわからない。

下準備をする
サンハヤトの基板をパチッと二つに割る。コネクタをどうつけようか悩んでハンダ付の工程も考えてFFCコネクタは寝かせることにした。

半田付けをする
最大の難関。FFCコネクタ側の不要なピンを抜くことも思いついたが、あの細いピンが以外に頑丈でムリに引き抜くと土台のコネクタ本体がダメになりそうだったのであきらめた。双眼ヘッドルーペを装着して、まず両端のコネクタ1番、40番のあたりを想定して基板に予備のハンダを盛る。

で、いきなり案の定グチャグチャになった。そこで、秘密兵器のはんだ吸取線がいい働きをしてくれる。基板についたハンダを再度熱して吸取線をくっつけると、あら不思議、すぅーと吸い取ってくれるではないか。やはり鬼門は4番、5番。ハンダを盛ったり、吸い取ったりを繰り返してなんとか。自分でもこんなに汚くなるものなのかと愕然としながら次の工程へ。
Kindle_SC_kit7.jpg

今度は引き出し線側のハンダ付け。引き出しランドは2.54mmピッチになってるので楽。といってもどれが4番、5番、40番のピンのホールなのかを見つけるのは大変。4番、5番でも1番からわずか2mm程度しか離れていないため、GND40番を使うことにした。目を凝らしても見えるわけがなく。ヘッドルーペで3倍に拡大して目で追っても途中でとなりの線に移ってしまったり。かといって基板に何でマーキングしたらよいかもわからないので最後は気合ですな。

やっぱりというか案の定、4番、5番のつもりが一つズレてたりしてやり直し。目がチカチカ、肩は凝るしで、もう大変。仕事でもあんな集中力は見せないと思う。

Kindle_SC_kit8.jpg


仕上げ
完璧なハンダ付けは出来ていないし、コネクタの他のピンから通電・信号が流れて来るかもしれないし、Kindleの裏ぶたに何気なく乗せると危ないので基板の裏には絶縁テープを貼付して仕上げを行う。なんとか2時間くらいの格闘の末、シリアルコンソール接続キットの完成。ターミナルのminicomで接続確認できたときは、そらもうガッツポーズ!

Kindle_SC_kit9.jpg


最後に
落ち着いた頃、これやるのにいくら遣ったんだろ?この工具の次の出番は?と。。。
へこんだのは、ちょっとの差で紹介された @uran235 さんの"kindle Serial Console Connection"でシリアルコンソール接続する方法。ハンダ付けなしでできるじゃん!(絶対こちらがオススメ)



Update Information ---
[2010年10月17日]
Kindle3の追記
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